【ニュース】

  • 就職活動:学生の33.7%「先輩と比べて楽になる」

就職活動は楽!?−−。就職情報大手の毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区)が07年卒業予定の大学生を対象に調査し、まとめた「06年度(07年卒)就職戦線総括」によると、学生の3人に1人が就職活動を楽だと感じていることが分かった。他方で企業側は、「採用するのが厳しい」と感じる率が前年度より大幅に上昇し、バブル期並みの学生売り手市場を映し出す結果になった。
同社に会員登録している約40万人の学生に定期的に行うアンケートをまとめた。就職活動については「先輩と比べて楽になる」との回答が33.7%で、昨年まとめの18.5%から急増。「厳しくなる」はわずか5.5%だった。
企業側は、「前年より採用するのが厳しくなる」との回答が61.8%(4年制大文系)と、昨年の34.2%から大きく増えた。具体的には、「就職説明会への参加申し込み不足」(55.9%)や「内定辞退の増加」(49.1%)などの回答が多く、学生にとって氷河期だった過去数年と一変し、今度は景気好転などに伴って採用を増やしたい企業側が苦労しているようだ。【三沢耕平】
毎日新聞 2006年7月25日 18時38分

自分のときは景気が不況で就職口が少なかったのを考えると、ずいぶん恵まれてるなぁなんてちょっぴり思ったり。

  • 100円ショップ:高額商品並ぶ 業界に何が!?

315円、525円の商品が並ぶ「生活雑貨ショップ」=東京都板橋区で 100円ショップが変わり始めた。これまでの「どれでも100円」から、高額の商品が店頭に並ぶようになったのだ。業界に何が起こっているのだろうか。【太田保馬】
200平方メートルほどの広さの店内は明るく、通路もゆったりと取られている。棚には12サイズから選べるワイシャツ、イタリア製の調味料入れ、フッ素樹脂加工のフライパンなどが並ぶ。値段はどれも525円。江戸切り子風のグラス、健康スリッパなどは315円で売られている。
全国に約800店舗を展開する100円ショップ大手、キャンドゥが東京都板橋区に4月にオープンした新店舗「生活雑貨ショップ」の店内。品ぞろえは3000種類にもなるが、値段は525円、315円の2通りだけだ。この店での実績を見ながら、全国の100円ショップに「高額商品」の売り場を開設していく。
生鮮食品や総菜などを中心に扱う99円均一(税抜き)の「ショップ99」は、今年3月から199円(同)の食品も置くようになった。こうした「脱100円」の動きは100円ショップ業界に広がりつつある。
100円ショップが独自の店舗を持つようになったのが90年代初頭。長引く不況とデフレを背景に業界は急成長してきた。ところが、このところその成長にもブレーキが。かつては珍しさや価格への驚きから衝動買いした客が、目的のものだけを買うようになったのだ。
キャンドゥ営業担当取締役の小杉山則男さん(51)は、「1人平均の買い物額は01年には480円だったのが05年には420円に減少し、今年に入ってからは来店客数も減少傾向」と明かす。
実は、100円ショップには採算の秘密があった。売り場には、老眼鏡やジャンプ傘など採算ぎりぎりの買い得品「見せ筋」と、消耗品など利益率の高い「もうけ筋」の2種類の商品がある。「見せ筋」でいいものがあると印象づけられた客が「もうけ筋」も一緒に買って商売が成り立つ。ところが、消費者が「見せ筋」に厳しくなり、もうかる商品もホームセンターなど、ライバル店で買ってしまうようになったのだという。
コンビニの追い上げもある。エーエム・ピーエムが昨年3月に始めた100円食品コンビニ「フードスタイル」は、従来の客層とは異なる高齢者の利用もあり、年内に120店舗開設を目指す。また、ローソンも100円ストアの出店を加速させている。
こうした環境変化の中、100円ショップでの高額商品販売は「お客がライバルに逃げないように囲い込むための対策だ」と、小杉山さんは説明する。また、ショップ99を展開する九九プラスの広報担当者は「90グラム99円の豚肉もあるが、主婦にはもう少しまとまった量の方が買いやすい。食品スーパーなので、女性を大切にしないと」と言う。
流通業界に詳しいニッセイ基礎研究所の小本恵照研究員は「物価下落が止まり、給与水準も伸び始めた現在、消費者の低価格志向が弱まっている。その一方で、新規参入が増えて競争が激しくなったため、ワンランク上の客層を狙った『100円ショップの業態の進化』という意味もある」と分析する。
毎日新聞 2006年7月29日 12時23分 (最終更新時間 7月29日 14時51分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20060729k0000e040064000c.html

大学時代のゼミで100円ショップを扱ったが、100円ショップの限界として上げられた品揃えの限界の結果の傾向であろう。ただ、100円商品以外でも100円の倍数の値段を設定するという手法が割安感の維持につながっているのではないだろうか。

  • 牛肉輸入再開:日本市場で、米国産の復活めどなし

米国産牛肉の輸入が半年ぶりに再開されることが27日決まったが、日本の消費者の不信と不安は大きく、外食・流通業界の姿勢は昨年12月の輸入再開時以上に慎重だ。かつて日本の牛肉輸入の半分を占めていた米国産が日本市場で復活するめどは立っていない。
外食や流通業界では米国産の取り扱いに慎重な企業が多い。吉野家ディー・アンド・シーは9月下旬に牛丼の販売を再開する方針だが、その吉野家でさえ消費者の厳しい反応を懸念しており、「売れ行きには不安もある」と漏らす。
吉野家は04年2月に牛丼販売を休止。それ以前は米国産牛肉を月3000トン調達していたが、今回は再開後も約1000トン程度になる見通しで昼食時のみの限定販売を検討している。一方、「すき家」を展開するゼンショーは「危険部位の焼却と全頭検査がない限り使用しない」(小川賢太郎社長)としており、松屋フーズも「食の安心に対する消費者の意識が高まっており米国産牛の使用は難しい」という。
大手スーパーも「消費者が安心して買うか疑問」(イオン)、「米国産牛に対する信頼が得られていない」(イトーヨーカ堂)と模様眺め。ステーキに米国産を使っていたすかいらーくも当面は使用しない方針だ。
商社などでつくる日本食肉輸出入協会は「昨年12月の再開に比べて、引き合いは牛丼チェーンや焼き肉店の一部からに限られ低調」(岩間達夫専務理事)と指摘する。輸入商社自身も03年と今年1月の全面輸入停止で損害をかぶっているだけに取り扱いに慎重だ。
03年12月の輸入停止まで、米国産牛肉は日本市場で豪州産と拮抗(きっこう)していた。しかし、04年度以降は豪州産が米国のシェアを奪って定着し、輸入の9割前後を占めるまでになった。牛肉全体の消費もBSE(牛海綿状脳症)の影響で以前より減っており、米国産の販売回復には相当の時間がかかりそうだ。【位川一郎、三沢耕平】
毎日新聞 2006年7月27日 21時03分
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20060728k0000m020097000c.html

前回のように、またすぐに輸入停止にならないよう農水省が監視活動を続けて欲しいものだ。